創業以来45年間も小平市民に愛されてきた本格とんこつラーメン「九州ラーメンいし」☆ 中麺類
西武線小川駅から5分ほど歩くと、食欲をそそるとんこつの匂いが漂ってきます。
そこにあるのは「九州ラーメンいし」。
▲小川駅西口から東村山方面へゆっくり歩いて5分ほど。とんこつのにおいに誘われて店内へ。
カウンターのみのこぢんまりとしたお店。
とんこつラーメンというと、今ではどこでも食べることができますが、昔は東京でも珍しく、
本場九州、特に福岡出身の人たちにとっては恋焦がれる味だったようです。
「九州ラーメンいし」は、そんなとんこつラーメンに恋焦がれた人たちの声に応えて、
昭和48年に生まれたラーメン屋さん。どうしてそんな声が多かったかといえば、
店がある西武線小川駅には福岡・久留米発祥のタイヤメーカー、ブリヂストンの東京工場があるからなんです。
昭和35年の操業開始時には多くの従業員の人たちが久留米から小平に移ってきました。
久留米はとんこつラーメン発祥の地といわれ、戦前からとんこつラーメンが食べられていたんですが
当時、東京ではとんこつラーメンは珍しく、故郷の味をなかなか味わうことができなかったんです。
「大学卒業後、久留米から上京して食品関係の会社に就職したんですが、
ブリヂストンの生協で働いていていた高校の後輩から、久留米の人たちがとんこつラーメンを
食べたがっているので店をやってみないか、と声をかけられたんです」と、店主の石橋和明さん。
聞けば、石橋さんは学生時代の4年間、奥様の実家である老舗久留米ラーメンの店で
アルバイトをしていました。それで声をかけられたのだそう。
もともと商売に興味があったこともあり、昭和48年に「九州ラーメンいし」を開業。
恋焦がれた味は10年余りの月日を経て、いつでも食べられる味に☆
東京工場のそばのプレハブで開業し約5年、その後ブリヂストンマーケット内で30年余り、
現在の場所に移って8年目というから、創業以来45年近く地域の人に愛されてきた味
なんですね。創業当時からのお客さんも多いそう。
そんなお話をうかがっていると、目の前に注文したラーメンが出来上がってきました。
こってりとした見た目のスープを一口食べてみると、思った以上にさっぱりとした味に
びっくり。とんこつの旨味が口の中にパッと広がりますが、飲み口がマイルドのため、
しつこくありません。縮れ麺がスープによく絡みます。
これなら老若男女、誰でもおいしくいただけますね。
「最初のころ、関東の人はにおいが苦手で食べられなかったみたいだね。それでにおいを
抑えるようにして、味は九州のままに、誰でも食べやすいようにしたんです。そのぶん
仕込みには手間がかかっちゃうんですけどね」
厨房には寸胴でぐつぐつと煮えたぎるとんこつスープ。イヤなにおいどころか
鼻腔をくすぐられ、食欲が湧いてきます。女性のリピーターや病後の人も多いと
いう話にも納得です。
とんこつ好きな人はもちろん、今までとんこつラーメンが苦手だった人にも
おすすめできちゃうお味ですよ~!
スポット情報
この記事を書いた人
こだいら観光まちづくり協会さん