ロマンティックで、ちょっとダークな摩訶不思議空間「がらくた雑貨店ホタル石」へようこそ! 買うとっておき
武蔵野美術大学のほど近く、玉川上水の緑道から少し入ったところに、
ひときわ目を引く雑貨屋さんを発見。
看板には「がらくた雑貨店ホタル石」とあり、気になるので思い切って取材してみました!
店内に一歩足を踏み入れると、そこは文字通りの摩訶不思議空間。
ヴィンテージの食器やアクセサリー、おもちゃ、カバン、ボタン、鉱石、実験器具……
ありとあらゆる物たちが所狭しとひしめいています。
▲このユニークすぎる店内の雰囲気を写真に収めるのは難しい!
「一体、何屋さんなの?」と問われると答えに困ってしまうほど多岐にわたる
ジャンルの品々なのですが、この空間に並べられるとすべてが調和して、
ひとつの世界を作り上げているところがすごい!
それもオーナーである「ふに」さんの強烈な個性とセンスがあってこそ。
ここは、彼女のお気に入りの物たちを集めた秘密の小部屋ともいうべき店なのです。
▲50年前の時計の歯車。ロマンティックでダークな空間は、時が止まったよう。
ふにさんがこの場所に「がらくた雑貨店ホタル石」をオープンしたのは20歳のとき。
それから15年にもなるそうです。
「就職活動の年がすごい不況で、本当にどこにも仕事がなかったんです。
そんなとき、両親がたまたま散歩の途中にこの店舗が空いているのを見つけて、
“誰も雇ってくれないなら、ここに店を開いて自分で自分を雇えばいいじゃない”って。
最初は“そんなの無理に決まってる。なんて無茶苦茶なことを言うんだ!”と思いましたが、
仕方ないからバイトで貯めたお金で店をオープンしました」と語るふにさん。
それでも、こんなに長く続いているのですから、まさに天職だったのでしょうね。
▲ガラスの実験用具にも美しさを見出すふにさんのセンスはすごい!
お客さんの多くは、近くの武蔵野美術大学の学生と、同じく近くにある白梅幼稚園の子どもたち。
たしかに美大生の奇抜なファッションや、アート作品に使えそうなものがたくさん並んでいます。
フラスコやビーカーといったガラス製の実験器具には「マッド・サイエンティスト御用達!」と
書かれたポップが。昭和30年代頃の日本製で、研究室から特注されて職人が一つ一つ作った
手吹きガラスなんだそうです。
今の大量生産品にはない風合いとあたたかみが魅力。
美大生はペン立てに、幼稚園児のお母さんは花瓶にしたりするんですって。
▲昭和のレトロおもちゃたち。小さなガラスの置き物、集めてたな~!
ふにさんがとくにこだわって集めているのが、昭和30年代前後に日本で作られた品々。
「戦争に負けた日本が、外貨を獲得するために海外に物を輸出しようと
必死にがんばっていた時代。アメリカに輸出された日本製のブリキのバッジや、
お母さんが内職で一針一針刺したビーズ刺繍のバッグなど、日本らしい手仕事が残っていた
ギリギリの時代が昭和30年代なんです」と、ふにさん。
昭和生まれなら誰もが「なつかしい~!」と声を上げてしまうようなおもちゃやぬいぐるみを
見ていると、昭和という時代の空気とともに子どもの頃の記憶がよみがえってきます。
▲象牙のブローチは人気商品。おばあちゃんの帯止めもブローチに♪
学生や子どもたちという客層を考えて、可能な限りリーズナブルな価格に設定されているのも
嬉しいところ。仕入れは個人からの買い取りも多いそうで、近所に住むおばあちゃんが
「大事にとっておいたけど、もう使わないから若い人に使ってもらって」と、
バッグやアクセサリーなどを持ってくることもあるのだとか。
おばあちゃんの鏡台の中に眠っていたブローチも、あらためて見るとオシャレだったりするんですよね☆
ほかにも、店名の由来となった「ホタル石」をはじめとする鉱物コレクションや、
オリジナル商品も大充実。オンラインショップでも一部の商品を購入することができます。
皆さんもぜひ、この不思議ワールドを体験してみてください!
オーナーのふにさん。お気に入りの愛車はもちろんヴィンテージ。
スポット情報
スポット名 | がらくた雑貨店ホタル石 |
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所在地 | 東京都小平市小川町1-759-34 |
営業時間 | 13:00~20:00 |
休業日 | 水曜日、日曜日、祝祭日 (※臨時休業あり。遠方よりお越しの際はお電話下さい。) |
TEL | 090-5329-5123 |
Webサイト | http://www.hotaruishi.com/ |
この記事を書いた人
こだいら観光まちづくり協会さん